東京語文学院日本語センター 専任講師 生方恭子


初級日本語クラス、非漢字学習者を迎えての現状


当校ではベトナム人学習者が2013年1月に15名、4月に40名、7月に30名程入学し、漢字圏の学習者と人数が逆転しました。今年1月にも30名程入学し、ベトナム人を主としたクラスが現在8クラス、主に専門学校や大学進学を目標としています。

当校での非漢字圏クラスは初めてだったため、スリーエーネットワークの勉強会で校外の先生方にいろいろなご意見を伺ったり、校内の先生方にご協力いただきながら、試行錯誤しながらやっと1年が過ぎたところです。


工夫その1 卒業までの予定と進度を提示


漢字圏の学習者は文字を書いて覚える習慣があり、ひらがなカタカナの習得も速く、漢字の読み方がわからなくても意味がわかるため文字学習にそれほど日数を要しないのに比べ、非漢字圏の学習者は、ひらがなカタカナ漢字を見ても同じような図形にしか見えないようで、文字の習得に時間がかかります。

また、日本留学試験、日本語能力試験では聴解、読解が重視される傾向にあるため、特に読解に関しては非漢字圏の学習者の場合、漢字がわからなければ文意がとれないという状況になります。
そのためさらに漢字学習に時間がかかり、漢字圏の学習者に比べてどうしても進度が遅くなってしまいます。そのような現状を踏まえた上で、学習者自身の進学や試験への意識付け、自分がどの過程にいるか自覚することを目的に、進度の目安として以下の表を各教室に貼り出し、各学生に配付、説明しました。

その結果、意識の高い学習者は試験対策や進学先の情報について質問してくるようになりました。のんびりと構えていた学習者も、進学までにしなければいけないことを理解したようです。